三崎下町の「ミサキファクトリー@(アット)」内に、このほど小さな駄菓子屋「まるぼう家」がオープンした。売り場をプロデュースしたのは、木村明紗(めいさ)さん。上宮田小学校に通う3年生だ。
すもも、ガム、ラムネにふ菓子。商品棚にはさまざまな駄菓子が、手書きの値札とともにきれいに陳列されている。新発売の品は「おすすめ」と表示。あえて商品数をしぼり、見やすくシンプルな売り場をつくった。ほかにも、「小さい子でも食べられるたまごボーロは低いところ、飲み込んだら危ないグミは高い場所に置いた」と明紗さん。こうした細やかな配慮はすべて1人で考えたという。また、仕入れは横須賀市内の問屋へ行き、自らの目で吟味。世代によってなじみの駄菓子が違うことを踏まえ、おもな客層となる大人たちの懐かしの味も取りそろえる。オープンの今月2日には、近隣の住民や観光客が次々と来店。さまざまな“駄菓子談義”に花を咲かせていた。
大人顔負けの行動力
ミサキファクトリー@は、画家や手作り小物の作家らに貸し出すシェアスペースとして2014年に開店。同店の代表を務める母の初美さんと週末を三崎下町で過ごすことが多く、「三崎のために何かしたい」との思いを持っていたという。「子どもから大人まで楽しんでもらえるのは駄菓子」。同地区には、老舗駄菓子店「大津屋」が店を構えるが、長らくシャッターが下りていたこともあって「休みの間、自分が駄菓子屋をやろう」と決意。その後、スペースを間借りし、思い立って10日余りでオープンに至った。
お気に入りの電卓で原価計算や帳簿付けをこなし、じつは仕入れ用の資金も初美さんからの借り入れだという。小学生の“お店やさんごっこ”ではなく、真剣そのもの。明紗さんは「面白いお店にしたい」と笑顔で話した。
営業は毎週金曜から日曜、午前11時から午後5時。
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