認可地縁団体城ヶ島区はこのほど、城ヶ島西部地区の「まちづくり基本構想」を公表した。観光振興と防災強化に軸を置いたまちづくりを進める方針で、今後、具体的な整備の内容と手法の検討が行われる。
県・市・城ヶ島区・京急電鉄が合同会見を開き、観光地としての魅力向上をめざす「城ヶ島西部地区再整備方針」を発表したのが昨年11月。その際、4者連携で景観や観光拠点の整備、築50年を超えて老朽化が進む城ヶ島京急ホテルの建て替えを行うことが明らかとなった。地元の根強い要望があった城ヶ島大橋の無料化についても黒岩知事が言及。「再整備の進ちょくを見て、地元と協議しながらなるべく早期に実現したい」と実施に踏み切る考えを示していた。
地区再整備にあたり、課題として浮き彫りとなったのは、観光振興と防災強化で、▽観光施設の不足・魅力低下▽まちなみに統一感が無く、観光街区としての景観形成が不十分▽城ヶ島灯台通りの幅員が2m未満の部分があるなど狭く、円滑な通行と防災に支障がある▽水害への備えが脆弱―をあげる。
基本構想によると、これらの課題解消をめざし、西部を4エリアに分けて整備を推進するという。
まず、城ヶ島第1・2駐車場周辺は、「玄関口ゾーン」。バス待合所整備、公共交通の結節性向上で利便性を高め、防災機能を持った広場を設ける。土産物店や飲食店が並ぶ城ヶ島灯台通りを「にぎわい商業ゾーン」と名づけ、安全安心な観光商店街を構築。およそ車1台分だった道路を6mに拡幅し、統一感を持たせた店舗デザインに再整備する。「灯台・緑の丘ゾーン」は城ヶ島灯台の周辺。既存の灯台公園の利活用を主体として、高台の立地をいかした防災広場として機能させる。今後、建て替えが予定されている城ヶ島京急ホテルを含む、島を東西に横断するハイキングコースは景観の良さが自慢。一帯を「滞在交流ゾーン」とし、防災機能を有した眺望広場を設けるほか、回遊性を高める仕組みを創出する。
整備費用は民間資本のほか、補助金を活用。城ヶ島区は今後具体的な整備内容と手法を検討し、段階的に着手していく。
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