いちめんに大きく描かれたトラやクジラ、本を土で封じ込める「土本」など独自の表現世界を確立している日本画家、長沢明氏の企画展「オワリノナイフーケイ」が横須賀美術館(鴨居4の1)で開かれる。
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新潟県生まれ、東京藝術大学では日本画を専攻し、大学院を修了後、柏市文化フォーラム104大賞展でTAMON賞を受賞し渡米。帰国後は1998年から約10年、横須賀市内でアトリエを構えていた。現在は、山形に拠点を移し、東北芸術工科大学で教鞭を取りながら創作活動を続けている。
岩絵の具や箔、膠など日本画の伝統的な画材にこだわりつつ、木や紙、砂、土といった素材を用いて、「触感的表現」を追求する作風が特徴。企画展では、本を粉砕し再構築する「BOOK」シリーズ、大画面の抽象画やトラをモチーフにした作品群など、同展では各時期の代表作やインスタレーション、新作を含めた約110点を紹介する。
「初めて見る風景なのに、強烈な懐かしさを感じることがある。ものをつくるときには、その感覚が何であるかを呑込めるように思う」―と長沢氏。展覧会や制作は一つの風景を創り上げる感覚に似ていることから企画展のサブタイトルを「オワリノナイフーケイ」としたという。会期は2月8日(土)から4月12日(日)。問い合わせは同館【電話】046・845・1211
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