茅ヶ崎の轍(わだち) 第47回(後編) 道編「藤沢一之宮道」協力/茅ヶ崎市文化資料館
藤沢一之宮道が県道遠藤茅ヶ崎線(小出県道)と交差する近くに堤自治会館があります。この辺りを「札の辻」といい、江戸時代に高札場があったといわれています。
県道を横切り西へ行くと道がカーブする北側に数体の石仏があります。この中の馬頭観音には、向かって右側面(東側)に「一の宮ミち」、左側面(西側)に「ふじさは道」と記され、方向が東西逆になっていることから道の反対側(南側)にあったものと考えられます。また世話人と願主の名前があり、広範囲の馬持中が記されていることから、当時この道が重要な役割を果たしていたことが想像できます。ここを通り過ぎると堤下寺尾線に合流します。
県立茅ケ崎北陵高校の方向へしばらく行くと道祖神があり、そこで二手に分かれます。藤沢一之宮道は左の細い道です。香川方面へ行く道を横切ってさらに西に行くと、七堂伽藍跡の碑があります。この地域は七堂伽藍跡の遺構や弥生時代の環濠集落、古代の高座郡の郡衙跡と推定される遺構が確認され、考古学の分野で注目されています。
多くの歴史を辿る事ができる藤沢一之宮道は、やがて鐘が橋(今の寺尾橋)を通り、一之宮に到着します。【参考文献/茅ヶ崎市史】
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