吉沢地区で活動する「湘南ひらつか・ゆるぎ地区活性化に向けた協議会」(秋山貢会長)は、住民らが選んだ景観の良いスポットをまとめ、「吉沢八景」として選定した。同協議会は今後、吉沢八景を地域の魅力として市内外に発信し、里山の保全や定住人口の増加など地域活性化に役立てる。
同協議会は農業の担い手減少や高齢化、荒廃山林の増加に伴う里山環境の悪化といった地域で抱える問題の解決を図ろうと、吉沢地区自治会連合会の下部組織として2007年に発足。東京農業大学、平塚市、日本土地建物(株)の3者と連携しながら、地域活性化に向けて活動してきた。
「吉沢八景」は地域資源に着目した取り組みの一つで、住民の声を受けて一昨年10月にスタート。上吉沢、中吉沢、下吉沢、めぐみが丘の私有地以外から候補を募り、地域内の全戸に配布したアンケートや、次代を担う子どもにも地域に目を向けてもらおうと吉沢小学校と土沢中学校にも呼びかけ、377件の応募を集めた。
候補地は桜や菜の花、段々畑の広がる風景や、江の島やスカイツリーまで見渡せる風光明媚なスポットなど多岐にわたる。秋山会長は「普段の生活の中で見る風景のほかに、新しい発見がいくつもあった」と言い、観光や環境を専門にする大学教授らを加えた選考委員が実際に足を運んで選定した。景観の良い場所だけを点として抜き取るのでなく、一日中歩き見ても飽きない風景や自然を感じてもらおうと、区分けした8エリアの中に代表的なビューポイントを落とし込んだ。今後は観光協会や地元商店等の協力を得ながら、ガイドマップの配布やHPで認知向上を進めていくという。
地域資源活用で交流の場も創出
同協議会は東京農業大学や東海大学と協働で、里山の保全と地域住民の交流の場を増やそうと、カブト虫の幼虫観察会や植物を使った草木染めなどのイベントを定期的に催している。3月には早速、吉沢八景をめぐるハイキングなども企画し、秋山会長は「選定して終わりではなく、これからがスタート」と期待を寄せていた。
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