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平塚・大磯・二宮・中井 人物風土記

公開日:2023.04.20

4月1日付で平塚市美術館特別館長に就任した
加藤 弘子さん
西八幡在勤 61歳

働きやすい職場目指す

 ○…東京都美術館、東京都現代美術館での勤務を経て就任した。「前特別館長の草薙さんのことは、一方的に学生時代から知っていました。まだ男性が多かった学芸員の世界で先駆者的な存在でしたから。この美術館にも展示を観に来ていました。後任という立場は緊張します」と話す。

 ○…東京都北区赤羽で生まれ育った。両親は商売人だったため近所付き合いも多く、自身も人見知りをしない性格に育った。美術の道に進んだきっかけは、学習院大学在学中に出会った江戸美術を専門とする恩師の魅力に引かれたこと。卒業後は学芸員として日本画などを題材にした企画展を数多く担当。「学芸員の仕事は作品を守ること」を矜持に、作者、そして作品に対して畏敬の念を抱きながら業務に打ち込んだ。

 ○…休日の楽しみは旅行に行くこと。と言っても今年2月の旅の目的地は、青森県にある美術館だった。「冬の祭り『八戸えんぶり』も見られました」とうれしそう。「大雪で列車が止まったり、訪れた遺跡が雪で全く見えなかったりとトラブルも多かったんですが、それも旅の楽しい思い出です」と根っからの明るさを見せる。

 ○…就任直後、平塚市内を車でドライブして回った。「海、湘南平、田畑など様々な場所を巡って、たくさんの魅力がつまったまちだということが分かりました」と優しい眼差しで語る。市美術館美術品選定評価委員会委員を務めたこともあり、「学芸員のみなさんは、以前からの顔見知りなので不安はありません」といい、「私の仕事は学芸員が考えて作り上げたものをどう実現できるかを考えること。展覧会の準備は長い期間かかるので、働きやすい職場にしていくのも務め」と熱く話した。

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