俊敏な太刀技で世界優勝 スポーツチャンバラの安田美桜(みお)さん(中井町)
空気が入ったエアーソフト剣を用いて対戦するスポーツチャンバラの世界大会・楯小太刀の部で、中井町在住の安田美桜さん(同町立中井中学校3年生)が優勝を果たした。「相手の身体のどこかに当たれば一本。子どもから大人まで楽しめる」とその魅力を語る。
安田さんは6月の県大会において基本動作と女子の部で優勝。県代表として、東京代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターで今秋開催された第37回スポーツチャンバラ世界選手権大会(国際スポーツチャンバラ協会ほか主催)に出場した。
約30カ国から選手1200人が参加した同大会では基本動作の部と、右手に小太刀、左手に楯を持って対戦する楯小太刀の部に登場。一本勝負で決着する試合は、技や俊敏さ、集中力と同時に駆け引きも重要なカギを握る。4人に勝ち抜いた安田さんは、三本勝負の優勝決定戦でストレート二本獲り。みごと世界大会1位に輝いた。「間合いを取りながら相手の出方を読むことに集中しました。試合中、周りの人たちが『がんばれ』『いけるぞ』と応援してくれたことが大きな励みになり、嬉しかったです」と話す。
母の知人に紹介されてスポーツチャンバラを始めたのは小学3年生の時。初心者は10級から始めるところを、安田さんは飛び級で6級からスタートした。小さい頃から父とサッカーをしたり、男の子たちと鬼ごっこや缶蹴りをしたりして遊ぶのが好きだったという。素質に加えて鍛錬の積み重ねの成果で、現在は小太刀初段、楯小太刀1級の腕前だ。高校受験を控えて勉強に勤しむ毎日だが、練習は休まず、週2日の稽古に励む。秦野市スポーツチャンバラ協会所属。「年齢に関係なく誰でもできるのがスポーツチャンバラの良さ。子どもが大人を負かすこともあります。今度は世界大会の基本動作でもメダルを獲りたい」と話していた。
スポーツチャンバラは、遊びのチャンバラごっこに安全性や公平さを採り入れて競技にしたもの。試合や練習は礼に始まり、礼に終わり、スポーツとレクリエーション、武道の要素を併せ持っている。
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3月29日