大磯町の土と湧水で育った米で仕込んだ焼酎が誕生した。食用としても人気の県産ブランド米「はるみ」を100%使用した贅沢な一本。2月4日から大磯町内の酒類販売店で取り扱っている。
「大磯の米焼酎はるみ」は、米自体の甘みと果実のような吟醸香がほのかに感じられる、クセのないすっきりとした味わいが特徴。一般的な焼酎と同じアルコール度数25度のものを762本、米本来の味が楽しめる42度の原酒を186本製造した。25度を1980円、42度原酒を3300円で販売する(いずれも720ミリリットル、税込)。
地元商品で地域活性
地元の農業支援や経済の活性化などを目的に、地域資源を生かした商品開発に取り組んでいる大磯町商工会商業部会「大磯産業プロジェクト」の第3弾企画商品。これまでも地場産の米やみかんを使った甘酒を開発して人気商品になっている。この春に開業する大磯港賑わい交流施設に陳列する地元商品を増やそうと、昨年から大磯産米焼酎の開発に着手した。
使用する米は、日本穀物検定協会の「米の食味ランキング」で最高評価の「特A」に2年連続で選ばれたことのある「はるみ」に決定し、同町西小磯地区の米農家・仲出川次郎さんと二梃木哲さんに栽培を依頼。秋に収穫した米を町内の米店・戸塚正商店が精米し、大分県のぶんご銘醸株式会社へ送って、香りやクセが抑えられる減圧蒸留でソフトな味わいに仕上げた。「『こんなに良い米で焼酎を作るのは初めて』と杜氏も驚いていた」と蔵元。ラベルのデザインを手がけた大磯在住のイラストレーター・たかしまてつをさんは「25度の焼酎は大磯の青空や稲穂が揺れる田園をイメージしたカジュアルなデザイン、原酒は味わい深い色味の和紙を使用するなど高級感を演出しました」と解説し、さらに「お酒好きの一人としては、原酒はストレート、25度は米の香りが引き立つお湯割りがおすすめです」と笑顔で語った。
大磯産米のPRにも
プロジェクトを主導した芦川酒店の芦川博昭さんは「商品をきっかけに、大磯でおいしいお米が作られていることを町内外の人に知ってもらえれば。地元産米の生産量が増えれば、震災や今回の緊急事態宣言のような有事の際にスーパーから米が消えても困らなくなる。地元の食糧自給率を上げたい」と期待する。また「若い人にも気軽に焼酎を楽しんでもらいたい」と現在、大磯産のみかんを使ったオリジナルカクテルも開発中だという。
取扱店などの問い合わせは芦川酒店【電話】0463・61・0411へ。
![]() 米生産者と米店の戸塚さん(右)
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