小田原にFリーグカップ戦誘致・下 ネットワークの力
▽「フットサルのまち連絡ネットワーク(以下、ネットワーク)」に課せられたのは、運営ボランティアとおもてなし。小田原市商店街連合会青年部の古屋正広らは、全国から来る選手、サポーターを2市8町の特産品でおもてなししようとネットワークの所属団体にブース出店を依頼する。一方、運営ボランティアは初日、2日目が平日のため、公式戦でボランティアとして活躍している湘南ベルマーレのキッズプレイヤーたちの力が借りられないことから、こちらも小田原青年会議所の古川大司や杉崎尚人を中心にボランティアスタッフの参加を呼びかけた。商工会議所青年部、法人会、各市町のサッカー協会など団体や年齢、肩書の壁を超え協力した。
▽わずか2か月強の準備期間を経て開かれた大会前日のウエルカムパーティー。会場内は、無事に大会が開かれる安堵感に満ちていた。参加チームを代表してあいさつしたエスポラーダ北海道の代表・福村景樹は、パーティーの後の懇親会で「(大会を開催してくれて)本当にありがとう、ありがとう」と涙を浮かべながら、ベルマーレとネットワークの決断に感謝した。
▽5月22日木曜日。ネットワークのメンバーは、揃いの赤いTシャツに身を包み、ボールボーイやモギリ、担架係を交代で務めた。朝9時半から始まったこの日は1回戦6試合。終了したのは夜9時だった。
▽ベルマーレが初戦を迎えた2日目。勝てば土日の参戦が確約されるが、負ければ即終了。地元開催に加え、大会開催のいきさつを知るベルマーレの選手たちにとっても「絶対に負けられない」試合。いつも以上に大きなプレッシャーは、0対3の劣勢に立たされてから開き直るエネルギーとなる。1000人を超えるサポーターの諦めない声援が大逆転劇を生んだ。ネットワークのメンバーも驚喜乱舞、試合後の「勝利のダンス」を選手の後ろで一緒になって舞った。ベルマーレを中心に2市8町が「フットサルのまち」として一体になった瞬間だった。
▽週末の2日間、ネットワークは北條手作り甲冑隊、相洋太鼓、ODAWARAエッサホイ踊り、ゆるキャラショーなど小田原ならではのおもてなしで、来場者に応える。ベルマーレは、3位決定戦で強豪・シュライカー大阪をPK戦で下す、またしても劇的な勝利で会場を沸かせた。
▽4日間の観客延べ人数は1万人を超えた。一方でこれまで8月だった開催が、会場の都合もあり公式戦の開幕前になったことは、各チームの調整を難しくした。「8月だと(夏休みで)子どもたちももっと来られたんだけど…」と水谷尚人(湘南ベルマーレフットサルチーム運営会社代表)が悔やむように、会場の確保など課題も残った。FAO(小田原フットサルアカデミー)会長の古川剛士は「ネットワークの力。お金と人が集まるのならば、またやりたい」と意欲をのぞかせた。水谷も「『やりたい』というチームが出てくるのでは」と期待を寄せた。
▽表彰式を終え、選手たちを労う水谷は「人生『何とかなる』で来ましたから」とひょうひょうと笑った。取材に応える古川剛士の目には光るものがあった。(了)
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