防災事業などを展開する相日防災(株)(市内羽根尾/黒澤麻志代表取締役社長)の社員が4月22日から5月2日までの11日間、益城町内で炊き出しや食料配布の手伝いを行った。
地震発生の翌日から支援に向け動き出した同社は、現地で何が不足し、何を必要としているかなどの情報収集に奔走。一週間の準備期間を経て、9人の社員を3人一組のグループに分け、交代制で派遣した。
第一陣として避難所の益城町総合体育館に向かったのは、川口聖人さん(54)、小松正幸さん(36)、星純人(まこと)さん(26)の3人。一度に約500人分の炊き出しが可能な同社の商品『まかないくん』と豚汁の食材、トイレ用の消臭剤、「甘い食べ物」という被災地の要望に応じてフルーツ缶を用意。車に載せ、1日半をかけ現地に入った。
「避難所にいるすべての人に平等に行き渡るように」という、受入れ側の意向もあり、食材は1100人分。いつ発生するかわからない余震に不安を抱えながらも、到着早々5時間かけて豚汁をつくった。川口さんは、「『遠方からわざわざありがとう』、『おいしかった』と、辛いはずの方々が気丈に振る舞ってくれていたことが印象的だった」と振り返る。また、「トイレの悪臭問題など、支援を通じ感じたことを『防災』に携わる企業として今後、役立てていきたい」と語った。