小田原からオリンピック選手が誕生した。国府津出身の松下祐樹さん(24・ミズノトラッククラブ)が、6月24日から行われた陸上・日本選手権の400mハードルで2位に入り、リオデジャネイロ五輪の代表に選ばれた。
5月に自己ベストの49秒10をマークし、五輪参加標準記録(49秒40)を突破して挑んだ日本選手権。準決勝で、スタート直後に両脚が痙攣するアクシデントにも見舞われたが、通過。決勝では後半に追い上げを見せ2位に入った。今大会の結果と今季のタイムを踏まえて6月27日、リオ五輪出場が決定した。
本紙取材に対し松下さんは、「代表に選ばれホッとした。この1カ月はプレッシャーに押し潰されそうで、本当に苦しかった」と振り返った。地元に向けては「いつも応援してくれる方々にいい報告ができてうれしい。五輪では決勝進出を目指し、全力で挑みたい」と初の大舞台に意欲を見せた。
小田原出身者の五輪出場は、メルボルン大会(1956年)のサッカー・内野正雄さんらがいるが、個人種目では初。松下さんの快挙に関係者も沸いた。
松下さんが中学校で陸上を始める際「やるなら最後までやりきれ」と伝えた父・正樹さん(52)は、「ここまできたなという感じ。世界でどこまでやれるか楽しみ」と期待を寄せた。小学校からの親友・清野洋克さん(24)は「こんなに近い存在がオリンピアンになってうれしい」と話し、小田原高時代の恩師・室橋富美夫さん(60)も「目標に向かい、他を顧みない集中力がある。やってくれると信じていた」と喜び、ブラジルへ応援に行く予定だ。
『僕の夢。それは陸上の選手として大舞台に立つこと』-。国府津中の卒業文集に綴った夢が、世界最高の舞台で実現する。
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