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公開日:2025.12.27
千代中学校
探求学習で捕獲装置考案
稲食害、ジャンボタニシ対策
南米原産の外来種「スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)」による稲の食害を食い止めようと、小田原市立千代中学校の1年生が12月16日、駆除に向けて考案した捕獲装置の発表会を行った。
地域の課題解決に向けた探求学習を実践する「小田原版STEAM教育」の一環として、1年生182人が今年10月から活動。上府中地区まちづくり委員会農業指導プロジェクトやJAかながわ西湘の関係者から農家の困りごとを聞き取り、市内で深刻化するジャンボタニシによる稲の食害対策を考えた。
「ジャンボタニシ殲滅作戦」と銘打ち、生徒はペットボトルや段ボールを使って試作品を作成。11月の中間発表で関係者からアドバイスをもらい、装置の改良を重ねた。16日の発表会では、各クラスから選ばれた代表の5班がアイデアの内容や効果を説明。会場には計45個の装置が並び、生徒らは他のグループが考えた力作を興味深そうに観察していた。
1年2組を代表して発表した班は、農家の高齢化や担い手不足という問題に着目。人手や時間をかけずにジャンボタニシを捕まえることができる落とし穴型の装置を考案した。
班の中で実家がコメ農家という女子生徒は「毎年稲刈りなどの手伝いをしているが、ジャンボタニシがコメ農家を困らせているなんて知らなかった」といい、「自分たちの考えた装置が役に立てばうれしい」と笑顔を見せた。
授業に協力したまちづくり委員会の古宮研三さんは昨年、所有する田んぼの半分にあたる約70坪の稲がジャンボタニシの食害に遭った。食い荒らされた稲の捕植作業に手間がかかるのが悩みといい、「子どもたちが素晴らしい装置を考えてくれ、実用的なものも多い」と、被害の解消につながる若いアイデアに期待を寄せた。
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