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「徳」が繋ぐ日中の絆 報徳思想と孝徳文化

社会

公開:2016年7月2日

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小笠原館長(左)と徐会長
小笠原館長(左)と徐会長

 中国船による日本の領海侵入が多発する昨今。6月15日にも中国海軍の軍艦が鹿児島県沖を航行して大きなニュースになるなど日中関係の緊張が続くなか、小田原では草の根レベルの国際交流が行われている。

 5月18日、市内南町の報徳博物館(小笠原清館長)を12人の中国人が訪問した。彼らは中国浙江省紹興市の「中華孝徳文化連議会」(徐景栄会長)に所属するメンバー。中国の優良文化とされる「孝徳」の思想を通じた民間レベルでの国際交流に力を入れており、世界平和を実現しようと国内外で活動している。

 その一環として、「徳」を重んじるという報徳との共通点を縁に実現した今回の訪日。報徳二宮神社敬神婦人会らの歓迎を受け、「中国には、『縁があればどんなに遠くても会える』という言葉があるが、孝徳と報徳を縁に訪問することができた」と喜んだ徐会長。会員には書家や画家といった文化人も多く、書画の掛け軸20点も寄贈されるなど、和やかな雰囲気に包まれた。小笠原館長は、「国境や言葉の壁を越え、阿吽の呼吸で交流できる世界があると感じた」と感慨深そうに語る。

共通項は「平和」

 徐会長によると、孝徳とは「百善のうち孝が第一、孝こそ徳の元」。親子関係の絆を重視し、社会の最少単位である家族が円満に暮らすことで社会全体の調和を保ち、それが民族ひいては世界の平和にもつながるという思想だ。

 一方、「報徳」はそれぞれの長所や持ち味を互いに掘り起こし、それを結びつけるという教え。個々が欲得ばかり追い求めれば結果的に争いを生むが、相互に助け合い協力し合える体制を築くことで、平和で豊かな社会を実現することにある。

 「『家族』と『社会』、アプローチの方法こそ違えども、本質的に双方の考え方は深いところでつながっている」という小笠原館長。尖閣諸島をめぐる対立など日中関係は緊張が続いているが、今回の訪問を受けて、「日中は文化的に共通する点も多く、人種を超えて心を開き、許しあえる間柄。政治の世界に引っ張られることなく、民間交流を深めていく必要があると思う」と話した。

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