戻る

小田原・箱根・湯河原・真鶴 文化

公開日:2017.05.13

笑顔の奥にみえる強さ
ラーメンみすず 浦山喜代子さん

 将来の夫に誘われて、雪国秋田から箱根に移り住んで50年。バスの車掌に始まり土産物屋の看板娘、そして息子が営むラーメン店での助っ人と、ずっと客商売を生業にしてきた。「お客さんが気持ちよく来てくれるように」心掛けたのは清潔な店内ととびきりの笑顔。常連客が惹きつけられるように手土産を持って再訪してくれるのが喜びだった。「働くのが趣味なのよ」と言う姿は実にパワフルだ。

 だが、笑顔の裏には数々の痛みがあった。緑内障と大病も患い5度身体にメスを入れた。どんぶりを持つ手は腱鞘炎を発症し、左手にはサポーターがぐるり。それでも「こんなのに負けてたまるか」と周囲に弱音を漏らすことはなく、常に前を向いてきた。5人兄弟の長女気質が身についたのだろうか。「その分、一人布団の中で泣くんだけどね」

 身体的なハンディを感じさせない元気の源は、10年程前に仲間と立ち上げたよさこいチームでの活動と夫に頼んで出かける海辺のドライブ。「そりゃ色々辛いことはある、でも周りに見せちゃだめ」。ポリシーがあるからこそ強く、美しい。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

小田原・箱根・湯河原・真鶴 ローカルニュースの新着記事

小田原・箱根・湯河原・真鶴 ローカルニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS