来る人にも、住む人にも居心地のいい場所を創り出そうと、商店主や住民らで構成する「かまぼこ通り活性化協議会」が、社会実験を実施中だ。『滞留』、『回遊』をテーマにした取り組みを追った。
御幸の浜から続くかまぼこ通り裏手の浜。週末になると、ハンモックの上でゆったりと思い思いの時間を過ごす人の姿が見られる。これも取り組みのひとつ、海の活用に向けた社会実験だ。9月23日から土曜・日曜・祝日限定でスタート。最初の2週で130人がハンモックを利用した。本町在住の佐野早苗さん(39)は娘と浜辺へ。「足元から見える海の景色がすごいよかった。ほんわかしていて、近隣住民にとってもお休み処としていい」
利用者の内訳を見ると、メインは30〜50代、地元民だけでなく東京からの来訪者も目立つ。社会実験のプロデューサーを務める(株)都市環境研究所(東京都文京区)の関宏光さん(33)は、「湘南とはちがい、小田原の海はスローライフにもってこい」と手応えを口にする。ほかにも、波の音を聞きながらの散策や、海流でガラス片が丸くなったシーグラス収集など”泳がない海”の楽しみ方はさまざま。関さんも、幼少期にかまぼこ通りの祖母宅を訪れた際、輝くシーグラスを集めた一人だ。
観光客への おもてなし強化
今年度、地域再生を支援する地域総合整備財団(ふるさと財団)の助成を受けて進む社会実験。29日(日)までの海での実験に加え、観光客が立ち寄る「なりわい交流館」の有効活用を同時に探っている。
これまで、来館者に無料でお茶を提供してきた交流館だが、10月からかき氷を期間限定販売。湘南ゴールド、梅といった地元のオリジナルシロップをかけたかき氷はものの5日間で完売した。小田原の味覚を楽しめる拠点へ、本日21日(土)と明日22日(日)には、地場産品の購入となりわいを体験できる『なりわいマルシェ』を開催する。
さらに、市内で最も観光客が訪れる小田原城からの回遊にも着手。国土交通省、市の協力を得て、駅から城、かまぼこ通りへ続く歩道に路面シールや看板を30カ所に設けた。案内に沿って通りへ流れる観光客もすでに確認されている。
活性化協議会の田代守孝会長(42)は言う。「実験を検証し、続けていけるものは続けていきたい。静かでプライベートビーチ感のある海なんかは最高ですよ」
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神奈川県警察官友の会社会全体の犯罪防止や治安維持に寄与し、民間の力を合わせて警察官を支援 |
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