小田原・箱根・湯河原・真鶴 社会
公開日:2018.09.29
トンネル火災事故を想定
山北の東名高速で訓練
東名高速道路大井松田インターチェンジ(IC)と御殿場ICの間にある都夫良野トンネル(山北町)で9月20日、車両火災事故を想定した訓練が実施された。主管は中日本高速道路(株)御殿場保全・サービスセンター。
訓練は、1979年に静岡市の東名高速道路で発生し、車173台が焼失、7人が死亡した日本坂トンネル火災事故を受けて82年から毎年実施しており、今回で37回目。
都夫良野トンネルでは2009年に車両火災で運転手が死傷する事故や、昨年8月、乗用車がハンドル操作を誤って防護柵に衝突。車両が炎上する事故が発生している。
訓練には、神奈川県警、静岡県警、小田原市消防本部、小田急箱根高速バスなど7機関約50人が参加。故障した大型バスを避けようとした乗用車2台が衝突し、火災により車に閉じ込められた要救助者が発生したという想定で行われた。
はじめに、大型バスに乗った乗客役の一般市民を警察官がトンネル内の避難連絡坑へ誘導。消火栓を使った初期消火なども実施した。その後、拡大する火災を消防隊員が鎮火し、高度救助隊が乗用車を専用の機械で破壊。要救助者を救出した。訓練の最後には火災の延焼を防ぐ水噴霧設備によりトンネル上部から多量の水が撒かれた。
足柄消防署の遠藤正美署長は「改めて日頃から迅速な対応が出来るような備えが大切だと感じた。関係機関とも連携を強めていきたい」と話した。
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