ペット防災の普及・啓発に取り組むNPО法人防災総合ペット育成協会が9月11日、小田原市教育委員会を通じて絵本『君とずっと一緒にいたいから』を市内の公立小学校・幼稚園へ寄贈した。
この本は同協会の中川都子理事長が作・絵ともに手掛けたもので、ペットとして飼われていた犬が震災で離ればなれになった飼い主を探し求めるストーリー。東日本大震災で身元が判明できず、多くのペットが殺処分された現実を受け、「癒しを与えてくれる大好きな犬に恩返しがしたい」と絵本づくりを発案したという。
主人公の犬は被災した街をさまよいながらも、飼い主を見つけることができずに途方に暮れるシーンで物語は終わる。中川さんは震災で飼い主不明となったペット約400頭を保護した人を取材した際、「マイクロチップが装着されていれば…」と聞いたことから、巻末ではその重要性についても説く。
出版にはクラウドファンディングを活用し、1000部を発行。市内ほか、県西地域の小学校や幼稚園にも順次配布を進める。寄贈を受けた市教委の栢沼行雄教育長は、「ペットと人間との関わり方や、命に責任をもつことが学べる絵本」と感謝した。また、中川さんは「犬や猫を飼うと、こういう現実もついてくることを子どもたちに知ってほしい」と話していた。
絵本は伊勢治書店、有隣堂ラスカ小田原店などでも販売中。同協会((有)ユーイング内)0465・39・1313へ。
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