内閣府は11月3日、2018年秋の叙勲・褒章の受章者を発表した。小田原市からは沖津昭治さん(76)が黄綬褒章を、妻木達夫さん(67)が藍綬褒章を受章した。
沖津さんは祖父の代から造園業を営む沖津造園(桑原)の代表。東京農大で造園の基礎を学んだ後、家業を継いだ。大学1年の時に父が他界、『親方』が居ない中、先輩の職人に指導を受けながら、見様見真似で修行した。2年前には県の名工に選出され、若手の育成にも尽力。また、小田原メダカの生育や全国の桜の環境整備にも貢献してきた。「造園だけでなくメダカや桜もやってきたから貰えたと思う。あと10年は野生のメダカと地元のために頑張りたい」と語った。
妻木さんは、大学の法学部を卒業後、企業で務めながら不動産鑑定士の資格を取得。本町で事務所を構える傍ら、裁判所の調停委員として27年間、不動産に関わるさまざまな家事の話し合いに立ち会ってきた。「調停委員を長く務めることを勧めた亡き父に報告したい」とほほ笑む。落しどころを見つけて両者を説得するのは至難だが、人のためになる仕事にやりがいを感じている。「あと約2年で定年。それまでしっかり務めたい」。
そのほかの受章者は次のとおり(敬称略)。
【叙勲】▽瑞宝中綬章/上村大輔(教育研究)▽瑞宝小綬章/湯川正修(防衛)▽瑞宝双光章/黒栁保男(郵政事業)、渡邉俊之(更生保護)▽瑞宝単光章/石倉茂(矯正業務)、鈴木克子(印刷業務)
【危険業務従事者叙勲】▽瑞宝双光章/中野嘉邦(警察)、大舘信雄(消防)▽瑞宝単光章/岡野心平(警察)、窪英見(矯正業務)、中出武彌(警察)
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