気象庁は5月19日、箱根山の噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)へと4年ぶりに引き上げた。箱根町は、大涌谷火口周辺エリアの立ち入り規制をしているが、観光協会などによると観光客の影響は限定的だという。
気象庁によると、5月18日午前5時頃から芦ノ湖西岸を震源とする地震を中心に火山性地震が増加。また大涌谷周辺の想定火口域では、活発な噴気活動が継続している。町が19日に設定した立ち入り規制エリアは、箱根ロープウェイ大涌谷駅の南側半径440m〜530m。これにともない箱根ロープウェイは19日から全線運休、県道734号線は約1Km(大涌谷三差路から大涌谷駐車場)を通行止めとしている。
HP等で迅速に情報提供
警戒レベル引き上げを受け県は20日、関係部局や有識者らによる協議会を開催し、今後の対応などを協議した。県ではホームページで「火口周辺警報の対処地域は、広い箱根のごくごく一部の限られたエリアです」とメッセージを発信している。
箱根町観光協会では、警戒レベル3(入山規制)まで引き上げられた「2015年の教訓が生きている」という。レベル引き上げが発表された19日朝から対応を協議。準備していた「立入規制マップ」にエリアを反映して、交通情報等と共にホームページで発信した。外国人向けサイトでも同様の情報を提供している。大涌谷に関する問い合わせは、19日が40〜50件、20日は約40件寄せられたが徐々に落ち着き、「大きな影響は出ていない。イベントも予定通り行う」と話している。
箱根温泉旅館ホテル協同組合では、加盟する旅館・ホテル107施設の宿泊状況を把握しているが、キャンセルは「ごく限定的」だという。
気象庁によると、火山性地震の発生回数は17日0、18日43、19日74、20日4、21日2、22日(15時まで)1回。レベル引き下げの判断は「1カ月程度推移を見てから」としている。
5月22日起稿
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