箱根登山鉄道(株)(府川光夫社長)の「モハ1形」のうち、『103号』と『107号』が昨日19日に引退した。『107号』は8月上旬、(株)鈴廣蒲鉾本店(鈴木博晶社長)へ譲渡され、店舗の一部として活用される。
箱根登山鉄道が開業した1919年に登場した木造の「チキ1形」が鋼製車体へ姿を変え、50年に誕生した「モハ1形」。『103号』と『107号』は93年に2両固定編成に改造され、現在まで運行されてきた。
「モハ1形(103―107編成)」は走行時に独特なうなりを上げる旧式の吊りかけモーターを備える最後の車両。箱根湯本駅には「7月から、車両を撮影する方がどんどん増えてました」と同駅員が話すなど、多くの鉄道ファンに愛されてきた。
今日、20日(土)には入生田検車区で「サンナナさよならイベント」を開催。この日が見納めとなる引退車両が展示されるほか、記念グッズの販売や撮影会も行われる。午前10時30分から午後2時15分まで。入場無料。
107号は第二の道へ
『107号』は8月上旬、鈴廣蒲鉾本店に譲渡される。同社は「小田原名物のかまぼこを多くの人々に届けてくれた存在として敬意を表したい」と車両の譲り受けを決定。『107号』は車体を改装し、鈴廣かまぼこの里(小田原市風祭)の新施設「えれんなごっそCAFE 107」の一部として活用され、新たな道を歩む。店舗は9月にオープン予定。なお、『103号』の今後は未定。
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