銘石「小松石」が産出される真鶴町で56年ぶりとなる彫刻祭が開催されている。著名作家から新進気鋭の若手まで注目の現代彫刻家たちが集結し、真鶴を舞台にアート作品を制作中だ。
1963年、東京オリンピック開催の前年に日本で初めての野外彫刻展「世界近代彫刻シンポジウム」が開催された。国内外から集まった彫刻家12人が小松石を用いて彫刻に取り組み、真鶴での制作風景を公開した。翌年のオリンピック開催時には、その作品を新宿御苑に展示し大きな話題を呼んだ。
町は、来年開催される東京オリンピック・パラリンピックに合わせて再び、この歴史的文化的な遺産を現代に蘇らせようと「石の彫刻祭」(11月30日(土)まで開催)を企画した。また、今回のイベントを機に新しい人の流れをつくることで、石材業と観光業という町の基盤となる産業の再生と復興も目指していく。真鶴町のイベント担当者は「石の町、真鶴の魅力を多くの人たちに伝えたい」と来場を呼びかけている。
今回は「石に出会い、石に惚れる」をテーマに、前回同様、小松石を素材に6人の彫刻家がアート作品を制作する。制作場所は番場浦駐車場で、誰でも無料で見学が可能だ。参加アーティストの一人、北川太郎さん(43)は「参加するアーティストは著名な方ばかりで声をかけていただき光栄です。小松石の魅力を引き出せるような作品を制作していきたい」と語った。
真鶴半島の先端にある森の駅・ケープ真鶴では、巨大な小松石から彫刻されたハート型の石をみんなで磨いて作品を完成させる彫刻家・冨長敦也さんによるワークショップ「ラブストーンプロジェクト」を開催。制作参加アーティストたちが小松石や真鶴町について語るトークイベントも10月6日(日)、13日(日)、26日(土)に行われる予定。時間は各日午後2時から3時30分まで、定員は各100人、参加無料。
イベントの詳細、問い合わせは真鶴町(政策課戦略推進係)【電話】0465・68・1131へ。
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