守り神へ捧ぐ年始の祈祷 水之尾に伝わる毘沙門天

文化

掲載号:2020年1月4日号

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本尊が納められたお堂に施された寅の彫刻
本尊が納められたお堂に施された寅の彫刻

 天正年間(1580年頃)に建立されたと伝えられる水之尾毘沙門天(小田原市風祭)で1月5日、祈祷が執り行われる。所有する宝泉寺(同風祭)の氏子らが、代々運営してきた年頭の恒例行事だ。

 石切山と呼ばれ、採石場として知られていた水之尾。地元での言い伝えによれば、かつて小田原城の修築のために石を切り出そうとしたところ、岩の間から突然血が流れだした。その後、北条早雲公の夢枕に立った毘沙門天が、「我が身を傷つけるな。やめるならば、お前を守ってやろう」と告げたとされる。

 早雲公はすぐさま工事を中止。その後に北条氏が隆盛を極めたのは、流血した岩を本尊として毘沙門天をまつったことによると言われている。毘沙門天は北の方角を守るとされる神で、水之尾が位置するのも小田原城の北方。後には城主の大久保加賀守も深く信仰し、家来を引き連れて参拝していたという。

使いは寅

 こうした言い伝えから、地元でも守り神として尊ばれてきた毘沙門天。その使いが寅であることから、正月初寅の日の寅の刻(午前3〜5時頃)に祈祷、寅年の4月には本尊の開帳が行われてきた。現在は日程こそ年頭初めの日曜日(元日除く)に固定されたが、儀式は地域の氏子により大切に守られている。

 近年は参列者も減少。しかし、かつては祈祷当日に能舞台が設置されたり、露店が1Kmにわたって連なっていた。代々運営に携わる安藤祐二さん(64)は、「毘沙門天は勝負の神。祖父の頃には、お参りした後に露店の裏で賭け事をする人もいたと聞く。子どもの頃から正月といえば毘沙門天。ずっと守っていかないと」と話した。

 1月4日(土)午後6時頃から原宗寛住職による読経、5日(日)午前10時からは祈祷が行われる。駐車場は数台分あり。場所は小田原市風祭684。問い合わせは安藤さん【電話】090・3044・6671へ。

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