任期満了に伴う小田原市長選挙の投開票が5月17日に行われ、新人の守屋輝彦氏(53)が、4期目を目指した現職・加藤憲一氏(56)を僅差で制した。8年ぶりに投票が行われた市長選の投票率は46・79%で、2012年の選挙を約5ポイント上回った。
得票数は守屋氏3万7245、加藤氏3万6701で、その差は544票という接戦となった。投票者数7万4543人(有権者数15万9323人)のうち期日前投票者は2万5902人で、全体の3割超。当初予想されたコロナ禍による投票率の低下は2氏の激戦によって回避されたかたちだ。
命と暮らしを守る
守屋氏の当選が確実となった午後11時過ぎ、栄町の同氏事務所では支援者約80人から歓喜の声が上がった。詰めかけた小澤良央県議や牧島かれん衆議院議員らからは新市政に対する期待などが語られた。
小田原の再生には政治決断ができるリーダーが必要と訴えてきた守屋氏。コロナ禍で日々の状況が変化する中「進むべき道に何度も悩んだが、地域の医療を何とかしてほしいという声の大きさで使命を痛感した。政治は命と暮らしを守るという思いで市政に取り組みたい。その先に『世界が憧れるまち小田原』がある」と語った。
公務と選挙の狭間で
加藤氏は当日夜、栄町の事務所で「人口を増やし、経済を活性化させることに期待した人が多かったのではないか」と敗戦要因を語った。また選挙期間中も新型コロナウイルス対応の公務を優先させたことで「政策を訴えきれなかった」と振り返った。今後については「これまで築き上げてきた市民の歩みを止めないよう、市民の立場から貢献していきたい」と述べ、守屋氏に対して「ハードだけでなくソフトの面で、市民の力、地域の力を生かしてほしい」と期待を語った。
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