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公開日:2025.12.13

さがみ信金日本公庫
農業支援で協調融資
小田原市の新規イチゴ園

  • ハウスで関さんの説明を受ける関係者

 さがみ信用金庫がこのほど、日本政策金融公庫横浜支店と共に、小田原市飯泉で事業を始める果樹農家に協調融資を行った。さがみ信金が農業融資において協調融資を行うのは初。両機関は条件面などで資金を受けにくいこともある新規事業を細やかに支援し、地域の農業振興を図っていく。

 農林水産業の支援を新たな重点分野に据えるさがみ信金は昨年10月、農業経営の運転・設備資金に利用できるローン「FARM」の取り扱いを開始。管轄エリア内農家の新規事業立ち上げや経営改善をサポートしてきた。

 今回の協調融資は、複数の金融機関による支援をさがみ信金が検討するなかで、FARMの商品化で情報提供などの連携をしてきた日本政策金融公庫に提案して実現したもの。日本政策金融公庫は、農業経営改善計画の達成に必要な運転・設備資金を融資する「スーパーL資金」を活用している。

約700万を借り受け

 融資を受けたのは、市内曽我谷津で梅やミカン等を生産する農家を継いだ関健太郎さん(48)。

 持続可能な事業で経営基盤を固めようとイチゴ栽培での観光農園運営を模索した関さん。所有者の高齢化により使われていなかったビニールハウスを貸借で活用し、高設ベンチほか一部設備をリースで導入するなどの計画で約700万円を借り受けた。来年1月頃には観光イチゴ園のオープンを予定している。

 12月4日には、両機関がビニールハウスを訪問し、視察しながら関さんから施設概要や今後の計画を確認した。

 さまざまな金融機関に相談し、条件に適していたという今回の協調融資について関さんは「2つの機関でリスクを請け負ってもらい、責任感がより求められると思っている。イチゴのハウス栽培で小田原の農業活性化につながれば」と語る。

 視察後、さがみ信金の深瀬享常勤理事は「新たに踏み出す農業を応援し、地域の事業を支えていきたい」とコメント。日本政策金融公庫横浜支店の篠田宏樹農林水産事業統轄も「チャレンジする農業に伴走し、地域や観光の振興につなげたい」と意欲を語った。

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