岡さん 石川さん(相洋高3) 部長がそろって日本一 全国高校陸上 八種競技と短距離で

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掲載号:2020年10月31日号

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金メダルを胸に笑顔の岡さん(左)と石川さん
金メダルを胸に笑顔の岡さん(左)と石川さん

 今年の高校日本一を決する「JOC全国高校陸上競技大会2020」が10月23日〜25日にエディオンスタジアム広島で行われ、相洋高校3年の岡泰我さんが男子八種競技で優勝、石川優さんが女子100mと200mを制し二冠を達成した。部長として陸上部を牽引してきた2人がそろって頂点に立った。

 インターハイの代替を兼ねた今大会は、各種目の全国ランク上位者が出場した。石川さんは100m決勝で高校歴代4位タイとなる11秒56の自己ベストをマーク。序盤から加速するとライバルたちを引き離し、圧巻の走りで金メダルを手にした。翌日の200mも本調子でない予選から修正し、23秒82で接戦を勝ちきり二冠。ゴールの瞬間思わず両手で顔を覆った。右ハムストリングの怪我と連戦の疲労を抱えた不安、強豪校の名を背負う重責…「嬉しさと苦しさが色々こみ上げ、解き放たれた」ように感極まり瞳を潤ませた。

 長丁場の戦いに挑んだ岡さんは、1日目をトップと332点差の8位で終えると、得意種目の多い2日目で自己ベストを連発。7種目終了時点で2位、101点差まで詰め寄っていた。招集直前にはトイレの鏡前に立ち「お前なら大丈夫」と自らに声をかけ、最終の1500mへ。銭谷満顧問の「ラスト200からは3年間のすべてをぶつけてこい」の言葉を反芻し、つりそうな脚を懸命に前へ進めゴールへ飛び込んだ。16秒、距離にして約130m差をひっくり返し、5807点を記録しての逆転劇だ。快晴の広島で、2人は相洋ブルーの部旗を纏い、王者になった。

昨夏を越え 有言実行支え合って有終の美

 2人には共通点がある。部長、そして2年時に挑んだインターハイでともに「しくじった」ことだ。岡さんは走高跳でまさかの記録なしに終わり、30位。石川さんは100mのスタートで失格となり、走れずに終わった。不完全燃焼だった昨夏があるからこそ、高校ラストイヤーにかける思いはひとしおだった。

 「死ぬほど練習して誰も追いつけない力で優勝する」と誓った岡さんは、昨夏を境に人の意見を素直に聞けるようになったという。総合得点を意識するあまり前のめりになる自身を見直し、目の前の競技に向き合うことを徹底。1種目終えるごとにリセットすることで雑念を拭い、より集中できるようになった。

 1日目を終え、トップを射程圏に捉えつつも「逆転できるかわからなかった」と気持ちは揺れ動いた。それでも「最初で最後の大会、大切にしよう」と1種目ごと噛み締めるように競技し、一つひとつベストなパフォーマンスを積み重ねることで、リベンジを成し遂げた。

  ※  ※  ※

 「伝統を途切れさせるわけにはいかない」。強豪校の部長に就任してから口癖のように話していた石川さん。「私が引っ張らなきゃ」と、重責と向き合った1年だった。直前の全国高校リレーでは怪我をおして出場、牽引するも頂点には届かず。「今度こそ絶対金メダルを後輩たちに持って帰るんだ」。

 昨夏から何度も練習を重ねたスタートは、今大会ついに「いいぞ!」と思えるまでにものにした。背中で示し続け、ついに手にした2つの金メダル。「後輩たちがピカピカです!って喜んでくれました」と話す顔にこそ、輝きが満ちる。

 「一緒に競い合った仲だから、少しでも力になれれば」と石川さんが編んだミサンガをつけ、今大会に臨んだ2人。しくじり者同士、有言実行で有終の美を飾った。
 

ライバルと健闘を称えあう岡さん(左)=本人提供
ライバルと健闘を称えあう岡さん(左)=本人提供
表彰式で笑顔弾ける石川さん=本人提供
表彰式で笑顔弾ける石川さん=本人提供

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