小田原・箱根・湯河原・真鶴 社会
公開日:2021.07.03
小田原市
サル「H群」の全頭捕獲へ
住民の生活被害に対策
小田原市内の農地や人家などに出没し、長年にわたり地域住民への生活被害を及ぼしてきたニホンザル(H群)について、市は現在、全頭捕獲に向けた取り組みを進めている。
県が昨年9月までに実施したカウント調査によると、市内早川・片浦地区を活動域とするH群は19頭。市環境保護課によると、この群れは1970年代から市南西部に住み着いたとされ、ミカンなどの農作物を食い荒らしたり、民家の屋根を壊したりするなど、サルによるものとみられる被害が相次いでいるという。
そこで県は5月、「令和3年度神奈川県ニホンザル管理事業実施計画」を策定。同計画の中で、H群を「管理困難な群れ」として全頭除去を目標にした捕獲対象として位置付けた。
市は6月中旬から、H群のサルが頻繁に通る市内の道を特定する調査を進めており、今後、捕獲用の大型の囲い罠を設置するとしている。「野生のサルを群れごと捕らえ、一網打尽にするため大型の罠を設置したい」と同課担当者。ただ「サルは頭が良く、囲い罠を置いただけでは捕獲できないことが多い」とし、長い時間を掛け、罠へのサルの警戒心が薄まるのを待ち「捕獲できるようになるまで、半年近く掛かるのではないか」と話している。
市はサルによる被害防止のため「窓や引き戸に鍵を掛ける」「サルと目を合わせない。目が合ったら、背中を見せないで、後ずさりしながら遠ざかる」などの対策を市民に呼び掛けている。詳細は同課【電話】0465・33・1481へ。
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