東京五輪の聖火リレー代替イベントとなる点火セレモニーが県内で6月末に行われ、初日の28日に辻堂神台公園(藤沢市)で実施されたイベントに小田原市と箱根町ゆかりのランナーらが参加した。
新型コロナウイルスの影響で県内の聖火リレーは全区間で公道走行が中止。代替の式典として、藤沢市と相模原市、横浜市の会場で走者が順番に聖火をつなぐ「トーチキス」が実施された。
辻堂神台公園では小田原と箱根のほか、伊勢原市、大磯町、平塚市、茅ヶ崎市、藤沢市を走る予定だった走者が参加。地域ゆかりのランナーを含めた90人がステージに上がり、五輪への思いを表現した。
参加者らは聖火をつなぐと高々とトーチを掲げ、満面の笑みで喜びを表現。手を広げたり、トーチを重ねたりと思い思いのポーズをとった。会場の一般観覧はなく、家族らが声援の替わりに大きな拍手を送った。
モンゴルから旭丘高校に留学し、相撲部で活躍したバトツェツェゲ・オチルサイハンさん(伊勢ヶ濱部屋所属)は部活動で地域のちびっこ相撲の指導などに取り組んだ経験から「地域への思いがあり参加した。モンゴル、日本関係なくトーチの重みを感じている」と語った。
パティシエの鎧塚俊彦さんは小田原市での出店から10年を迎え「菓子屋として人に喜んでいただくのが仕事なので、大役を精一杯やらせてもらった。これからも小田原に恩返しをしていきたい」と話していた。