全国的な新型コロナの感染拡大に伴い、小田原市、箱根町、湯河原町、真鶴町の1市3町でも8月の新規感染者数が急激に増加している。特に、ワクチン未接種が多い若年層での感染が広がっている。
新規感染者数を昨年同時期(7月26日〜8月22日の4週間の合計)と比較すると、小田原市は昨年12人に対して今年は671人。3町は昨年0人だったが今年は箱根町26人、真鶴町20人、湯河原町70人が確認された。特にお盆ごろからの増加が顕著で、小田原市では8月19日が55人と、過去最多となった。
1市3町でワクチン接種が2回完了した人の全人口割合(8月22日時点)は、真鶴町が最も高く46・7%(グラフ参照)。小田原市、箱根町、湯河原町も神奈川県平均の31・2%を超える水準で進められている。また、65歳以上で2回完了した人の人口割合が最も高いのは箱根町で86%となっている(真鶴町は未統計)。
小田原市と湯河原町では40歳以上を対象に、箱根町と真鶴町では接種対象年齢者全てに対して接種を進めている。なお、小田原市でも9月2日(木)から12歳〜39歳の接種を開始する。
小田原市の担当者は「ワクチン未接種の若年層での感染が多く、家庭内感染が増えています。人との接触機会を徹底的に減らし、基本的な感染対策を行ってほしい」と呼び掛けている。
市立病院で病床ひっ迫
県西地域唯一の新型コロナの高度医療機関である小田原市立病院では、病床がひっ迫した状況が続いている。病床数417床のうち、1病棟17部屋と救急救命センターを改装して設けた12床を新型コロナ患者専用に確保しているが、7月末から搬送される人数が増え続け、8月25日現在で30人を超える患者が入院。そのうち、半数が重症者だ。また、市立病院は三次救急指定病院のため、職員は「新型コロナ以外の救急も止めるわけにはいかない。人員を増やし、職員総出で対応している」と話している。
小田原医師会によると現在、入院先がなく、自宅療養を余儀なくされている患者が増えているという。自宅療養者を地域の医師や看護師が見守る「地域療養の神奈川モデル」については、8月末までに実施できるよう準備を進めている。
神奈川県は発熱や咳などの症状がある人、感染の不安がある人は、「かかりつけ医に連絡を」とホームページで呼び掛けている。かかりつけ医がない人は、新型コロナウイルス感染症専用ダイヤル(24時間)【電話】0570・056774。
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