箱根町は6月2日、2021年の入込観光客数が前年比7・4%増の1350万人となり、4年ぶりに増加したと発表した。過去50年間で最も少なかった20年に次ぐ2番目の低水準となったが、日帰客を中心に旅行需要が回復傾向に転じた。
入込観光客数が増加した主な要因として箱根町観光課は、ワクチン接種が進んだことによる高齢者等の重症化率の低下や感染の不安が弱まってきたことを挙げた。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などで、1年間のうち延べ9カ月間が行動制限の対象となったが、制限解除後の11月は200万人を超えた。これは、GoToトラベルが行われた20年同月を上回る水準。特に県内、都内など首都圏からの観光客が増加し、年間の日帰客は前年比12%増の約1096万人となった。
宿泊客は過去最少
宿泊客は前年比9%減の約254万人で、過去50年間で最少だった。入国制限による外国人観光客の低迷と、GoToトラベル未実施が主な要因。一方、箱いこクーポンとかながわ県民割が開始された12月には日帰客、宿泊客ともに前年を上回った。また、アウトドア需要の高まりを受けて、キャンプ場やコテージの利用客は前年比で11%増えた。
町では今後、国や県のクーポン施策や、入国制限緩和によるインバウンド再開に期待を寄せている。同課は、土砂崩れなどの被害を及ぼした19年の台風19号と新型コロナの影響に触れ、「18年の水準まで戻るにはまだ時間が掛かるが、水際対策が整えば海外プロモーションを3年ぶりに実施したい」としている。
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