小田原・箱根・湯河原・真鶴 社会
公開日:2022.12.17
ありのままのカフェ
認知症の高齢者が接客
「忘れちゃったけど、間違えちゃったけど、まあいいか」。認知症の高齢者が接客する「注文をまちがえる あつまあるかふぇ」が11月23日、小田原市本町のむすび処茶のまあるで行われた。
小田原市グループホーム・小規模多機能連絡会が主催する初めての企画で、市内のグループホーム利用者17人がカフェのスタッフに。昼食や甘味を楽しみに、約150人が訪れた。
最初は戸惑っていた利用者も、30分ほどすると徐々に慣れてきて生き生きと接客を楽しむ姿が見られた。近所に住む山居紘子さん(45)は、娘の環ちゃん(6)と午後のひと時を過ごした。山居さんは「ゆっくりなペースで落ち着きます。子どもにとっても、3、4世代上のおじいちゃん、おばあちゃんと交流できる良い機会」と話した。グループホームに入所する姉に会いに座間市から訪れた鈴木とし子さん(73)は、「姉はもともと接客や会話をすることが好きなので、良い刺激になったのでは」と安心の表情を見せた。
グループホーム悠久ほたるだの川井健司ホーム長は「ありのままを、皆が許してくれる空間。利用者のモチベーションが上がりました。これからも継続していきたい」と振り返った。
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