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公開日:2023.10.28
自動車部品から世界に躍進
(株)ミクニが創立100年
小田原市久野に事業所を構える株式会社ミクニ(生田久貴代表取締役社長)=本社・東京都千代田区=が10月、創立100年を迎えた。関東大震災直後に自転車や自動車部品販売から始まった商店は今や、世界各国に関連会社を持つ企業として成長を続けている。
1923(大正12)年10月1日、勤めていた貿易会社の倒産を機に、現社長の祖父、生田允計(まさかず)氏が27歳で会社の先輩らと立ち上げたのが「合資会社 三國商店」。社名は創業メンバーの出身地(磐城国、岩代国、羽前国)にちなみ名付けられた。
関東大震災からひと月、混乱する東京で手始めに行ったのが自転車部品の販売事業。そこからオートバイ、写真機、雑貨などを輸入し、近代化の流れに沿うかたちでエンジン主要部品の国産製造を進め、業務を拡大していった。
現在の小田原事業所は太平洋戦争が激化する44年、航空機関連部品を生産する疎開工場として誕生。2000年代に入り、同社の製品開発を担う拠点へと姿を変えた。生田現社長は「高1の時、泊まり込みで部品のバリ取りのアルバイトをした経験がある。今は新たな価値を創造する場であり、地域やスポーツ団体との連携も行われるなど、進化しているのが誇り」と思いを込める。
今や自動車やオートバイから航空宇宙産業に介護分野まで、大きな役割を担う同社。創業時から受け継いでいるのが「将来性のある商品を探し、開発して育成する」という姿勢だ。そこに今回、次の100年に向けた『つくる まもる ひらく』というブランドメッセージも発表した。小田原事業所の橋本徹事業所長は「みなさんに喜んでいただけるものをつくり続け、豊かな未来を開いていきたい」と話す。
同社の歩みなどはミクニHPの特設ページで知ることができる。
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