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認知症支援 周辺症状をVR使い体験 「一人称」からアプローチ

社会

公開:2018年9月8日

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専用の装置で仮想体験する生徒たち =山北高校
専用の装置で仮想体験する生徒たち =山北高校

 山北高校(藤田正樹校長)で8月31日、「VR認知症体験学習」があり、スポーツ系クラスの2年生51人が認知症の症状を仮想体験した。

 未病改善に取り組む県の委託で派遣された株式会社シルバーウッドVR事業部(千葉県浦安市)の黒田麻衣子さんが講師を務めた。同社は東京・千葉を中心にサービス付き高齢者向け住宅やグループホームを運営する傍ら、ホームでの介護を通じて得た認知症患者の症状や特徴、行動パターンなどの知識と患者への取材と監修をもとに映像化。バーチャルリアリティ(VR)の技術を用いて伝える体験啓発事業に取り組んでいる。

”周辺症状”とは

 認知症のイメージは「徘徊」「もの忘れ」「暴言や暴力」「頑固」「人格変化」「家族が大変」―などが一般的。しかしこれらはあくまで「周辺症状」であり、実際には脳細胞が働かなくなる病気で、記憶障害や判断力の低下、時間や場所がわからなくなり、話している言葉が理解できなくなる、などの「中核症状」により前述の「周辺症状」が現れるという。

 一言で認知症といっても、アルツハイマー型認知症や血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがあり、原因や特徴的な症状も異なるため、安易な薬の処方で治療されているケースもあるという。

 「助け必要」

 生徒は、距離感がつかめなくなるため、車から降りる動作が高いビルから飛び降りる動作と感じる周辺症状や、体験したことを全部忘れてしまうため、電車やバスで移動する際に道順が分からなくなる周辺症状、実際には無い物や人、動物などが見える幻視を“一人称”で体験した。

 授業を受けた2年生の江森千夏さん=白鴎中=は「恐怖を感じる部分が多く、認知症の方には人の助けが必要だと実感した。知ることができて良かった」と話していた。

年間300回

 同社のVR体験は2016年から年間約300回のペースで実施。全国各地から問い合わせがあり来年1月まで予約で一杯という。黒田さんは「他人事として見ていることを一人称で体験すると全く違って見える」と生徒たちに語りかけていた。

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