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潤生園 介護施設に空き家活用 地域再生モデルにも

社会

掲載号:2021年4月17日号

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4月1日開所の「みんなの家 いいざわ」の前で時田理事長
4月1日開所の「みんなの家 いいざわ」の前で時田理事長

 南足柄市と小田原市で民家を活用した高齢者介護福祉サービスを展開する潤生園(社会福祉法人小田原福祉会・時田佳代子理事長)。増え続ける「空き家」の解消にも一役買っており、地域再生モデルとして注目されている。

 南足柄市にこのほど開所した小規模多機能型居宅介護施設「みんなの家いいざわ」は、2年ほど空き家になっていた築50年超えの民家を活用している。スプリンクラーや空調設備、廊下に手すりを取り付けるなどした以外は、ほぼそのままの状態なのが特徴だ。時田理事長は「家族が過ごした家や大切にしてきた家財等を残したい家主。一方で安心できる環境を必要とする利用者。それぞれの思いに応えるのがこの施設」とする。系列施設では初となる宿泊用の部屋も設けた。

 民家活用のきっかけは、小田原市穴部にある特別養護老人ホームでの出来事だった。認知症を患い落ち着かないことが多かった利用者が外出先で立ち寄った民家で、穏やかな表情を見せる場面があったという。時田理事長は「当時は世間で認知症への理解が得られていなかった頃。業務にかかわる中で、我々が利用者の過ごす環境の大切さを学ばせてもらった経験は大きい」と振り返る。

 「利用者の環境」に着目し、1997年に空き家活用の第1号としてデイサービス「やすらぎの家」を小田原市久野に開所した。以後「認知症の方のための施設のみならず、普段の暮らしの延長線上にあるような場所」を目指し、これまでに南足柄・小田原両市で空き家を活用した施設を展開している。

 世代間交流が減りつつある現状を踏まえ、今後は地域のコミュニティースペースとしての役割等も踏まえた施設の展開も視野に入れる。時田理事長は「空き家をみんなで活用できるような社会を作っていかれたら安心だし、その方が居心地もいいと思う。地域の力になれれば」と話していた。

 同法人は昨年4月に、県から県西地域では初となる「居住支援法人」に指定された。介護事業のほか、住まいを必要とする一人暮らしの高齢者や外国人など賃貸住宅への入居に係る情報提供や相談、見守り等の支援にも無償で取り組んでいる。

南足柄市長も視察

 4月9日には南足柄市の加藤修平市長が「みんなの家いいざわ」を視察した。加藤市長は「空き家は大きな社会問題」とし、「(利用者には)今まで住んでいた、あるいは見慣れた風景の中にある地域をベースにした施設がとても重要」と潤生園の取り組みに感謝するとともに、今後の官民協働の必要性についても関心を示していた。

施設を見学する加藤市長(左)
施設を見学する加藤市長(左)

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