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公開日:2022.12.03
晋山式盛大に
南足柄市の大雄山最乗寺で11月22日、独住二十世増田友厚山主が正式に任地となる同寺に入る儀式「晋山式」が執り行われた。
開創以後600年以上の歴史を持ち、関東の霊場として知られる大雄山最乗寺。25年ぶりとなる新たな山主を祝福するため、来賓や各地の寺院関係者ら約350人が参列した。
僧侶が奏でるほら貝の音が山内に響き渡ると、増田山主と檀信徒らの関係者の行列は、三門手前の安気地蔵堂から紅葉の鮮やかな境内を、本堂に向けてゆっくりと厳かに歩みを進めた。
本堂に入る前には、増田山主が山門法語などを唱え、山主としてあいさつ。来場した多くの人たちが見守る中、赤い絨毯の上を進んで本堂に入った。
堂内で執り行われた晋山上堂の儀式では、修行僧たちが増田山主の前に進み出て「これから大雄山最乗寺をどのように守っていきますか」「お檀家さんの心に寄り添うにはどうするべきですか」などを問い、増田山主は一人ひとりに丁寧に答えていた。
開山報恩諷経では、25年にわたり大雄山最乗寺の山主を務めた大本山總持寺の石附周行貫首が祝辞を述べ「1年前まで山主を務めたこの寺院に、大変立派な山主が就いたことをうれしく思います。多くの人のお力を賜り、寺院を守られていくことを祈念します」と語った。
大雄山は命の営み輝く場所増田友厚山主 思いを語る
増田友厚老師が独住二十世として、大雄山最乗寺の新たな山主に就任してからおよそ1年。開創から600年以上の歴史について「かつて、これだけ深い山の中に石や木材を運びお寺を築いた人たちがいた。以後、多くの人が参拝し、お寺を支えて下さった。歴史あるこのお寺に今、関われることが大変ありがたい」と感謝の思いを語る。
「道了さまは、人が真剣に生きんとすればするほど、生きる力を湧き上がらせてくれます。もし海で我が子が溺れていれば、親は自分が泳げなくても人生を懸けて助けに向かうでしょう。道了さまは、私たちに向けて、そうした思いをお持ちなんです」。ここへ参拝したことで何度も救われたと話す人と出会うたび「道了さまのお力を感じます。私自身も、それぞれの方が抱えている想いを分かり得る人間でありたい」と、言葉を紡ぐ。
修行僧によく言って聞かせる言葉がある。―茶に逢うては茶を喫し、飯に逢うては飯を喫す―。「一杯の茶、一杯のご飯を頂戴する時は、余念雑念を交えず大切に頂く。今、ここに至るまでのあらゆる真心をきちんと感じ、そして味わう。もちろん、提供する側にも同じことが言えます。それが心を整えることです」
地域の拠り所に
境内のそこかしこで季節のリレーを楽しむことができる最乗寺。「春は至る所で命が芽吹きます。耳を澄ませば聞こえてくるようなたくましさがあります。夏は青々と生長する木々の中にその身を委ね、身体中でその力を感じてほしい。秋は山全体が美しい紅葉に包まれ、やがて冬が訪れます。冬には心底冷える寒さがありますが、その寒さで次の1年を生き抜く強さを蓄えるのです」
さまざまな想いを胸にした参拝者、あふれる自然を感じる観光客、催事や参禅会―。「いろいろな関わり方があっていいんです。それぞれが、心に残る時間をここで過ごしてほしい。大雄山がみんなの拠り所であるよう、願っています」
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