箱根・湯河原・真鶴版
公開:2018年11月30日
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病院の待合室。座って待つ人に、隣のおばさんが話しかける。「ここの注射は痛いよ」―それを聞いて帰ってしまう人。おばさんはその後姿を見ながら「順番待ちが一人減った」とにんまり…。真鶴町演劇サークルが4日に上演した作品は、座長の岡本美和子さん(83)たちが実際に目にした光景から作った。役者たちが台詞を思い出しながら演じる奮闘ぶりも観客を惹きつけた。メンバーは5人で、介護施設に慰問に出かけることも。岡本さんは「布団の中や運転中も暗記しました。台本はボロボロ」と話していた。
サークルの生みの親である元町議の光吉孝浩さん(49)は1ヶ月前に通し稽古を見た後、国際協力機構(JICA)のシニアボランティアとして中米コスタリカに派遣された。現在はコスタリカ大学の教授としてテレビやマルチメディア制作などをスペイン語で教えている。現地は日曜日になると電車が休みになり、物価は高く、コーヒーは薄めという。コスタリカと真鶴の共通点は人々が自然を大切にしていること。真鶴の役者たちに「コスタリカでも公演を」とコメントを寄せた。