青葉区版 掲載号:2017年10月12日号
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体験者が支え合う場を 思い語るサイト設立

社会

「共感しあって、力になれば」と上田さん
「共感しあって、力になれば」と上田さん

 女性がかかるがんで最も多い「乳がん」。2017年の女性の乳がんの罹患数は8万9100例と予測されており、女性のがん罹患全体の20%にも及ぶ(国立がん研究センターがん情報サービスより)。自身も乳がんを経験したことから(一社)オンライン・ピアサポート研究会=美しが丘=を設立、体験者同士の支え合いに尽力する上田暢子さん(45)に話を聞いた。

◇ ◇

 上田さんが左胸に違和感を覚えたのは2015年9月、仕事と子育てで多忙な日々を過ごしていた43歳のとき。皮膚がひきつれえくぼのようなものができており、ビー玉のような硬いしこりに気がついた。「なんだろう」。疑問を抱きながらも、忙しさにかまけて放置してしまった。「親戚に乳がんの人がいなかったから、自分がかかるなんて思ってもみなかった」。疲れやすさなど不調も現れたが、当時は北斗晶さんの報道もあり検診の予約が取りづらく、受診までは3カ月が経っていた。告知を受けたのは同年12月。「目の前が真っ暗になった」。このまま働いて、おばあちゃんになって、70、80まで暮らしていくんだと漠然と描いていた。「そんなに長く続く人生じゃないのかもって、初めて自分の命に終わりがあるとリアルに感じた」

 告知後、同じ体験をした人に聞いてみたいことが沢山あった。治療の選択肢が複数あったが、患者の友達もおらず手探り状態だった。「子どもにどう伝えましたか、って本当は一番聞きたかった」。末っ子の小学1年の息子に「ママおっぱい取るよ」と伝えた時には「塗るお薬で治して」と泣かれた。今は受け入れてくれているが、当時は「かわいそうだった」と振り返る。翌年、全摘手術を受けた。乳房再建も終え、現在はホルモン療法を続けている。

「ピアリング」開設

 上田さんは今年7月、女性特有のがん罹患者のためのコミュニティサイト「Peer Ring(ピアリング)」を立ち上げた。乳がんをはじめ卵巣がん、子宮がんに直面する人たちが交流できる場になれば、との思いで開設したものだ。妊娠中に進行性乳がんが発覚した経験を持つ彩田ゆう子さんとともに運営し、現在会員は200人を超える。

 サイトでは、告知を受けた人や治療中の人が日々の思いをつづっており、メンバー同士でコミュニケーションをとっている。ウィッグや下着のこと、副作用を乗り切るコツなど、情報交換も活発に行われているという。病気であっても仕事や家事、育児があり、リアルな患者会に行けていない人も多い、と上田さんは言う。「インターネット上で同じ経験をした人と支え合い、励まし合えることはとてもニーズがあると感じている」。サイトには、経験者からの「私も乗り越えられたから大丈夫」という励ましの投稿も多い。「先に経験した人も一生懸命支えてくれている。辛かった体験が誰かの役に立つことで、自分自身も救われているのかもしれない」。上田さん自身、常に知識をアップデートしようと勉強を重ねている。

 会員登録はメールアドレスがあれば可能で、登録しなくても限定ページ以外は閲覧ができる。スマートフォン向けのアプリも今月中にリリースされる予定だ。サイトは【URL】https://peer-ring.com/へ。
 

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