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南区 文化

公開日:2014.10.09

結束が生んだ祭囃子
白妙町二部町内会「にしろ」

  • 若林さん(手前)の笛の音に合わせて太鼓をたたくメンバー

 「町内にお囃子をつくりたい―」。長年、お三の宮日枝神社の例大祭に参加するなど、地域の祭りを盛り上げる白妙町二部町内会(栗田勝可会長)が、2012年春に発足させたお囃子団体「にしろ」。例大祭のほか、南公会堂で開かれる「横浜郷土芸能の集い」などで演奏を披露している。

 歴史が浅く、現在、会員は子ども10人、大人2人と少数。太鼓は町内会で寄付を募り、3つだけ揃えた。足りない分はタイヤを太鼓代わりに練習している。

 団体立ち上げに携わり、演奏指導を担当する若林浩美さん=人物風土記で紹介=は「子どもを引っ張る大人がもう少しいてほしい」というが、和気あいあいとした雰囲気の中、練習場所の町内会館に慎ましい笛の音と、力強い太鼓の音を響かせる。

 設立時からのメンバーの1人、南吉田小5年の塚田珠乃さんは「上達する自分を感じられることが嬉しい」と、タイミングが難しい太鼓演奏にもすっかり慣れた様子。友人の川本結子さんは入会2カ月だが「みんなと一体になれる本番が楽しい」と、9月に行った、お三の宮例大祭での演奏が忘れられないようだ。

 「にしろ」代表の土田基允さんは「声がかかればどんなイベントにも伺いたい」とやる気十分。町内の結束が生んだ小さなお囃子団体が地域に活気を与えている。

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