大岡に住む渡邊義次さん(69)=人物風土記で紹介=が5月3日、京都市で行われた「全日本居合道全国大会」に参加し、全日本居合道連盟の最高段位である十段の審査に合格した。今年は全国で7人だけが十段になった。渡邊さんの父も十段になっており、親子で居合道の最高位に登りつめた。
居合道は日本刀を使った武道。鞘から刀を抜き、納刀に至るまでの所作を磨くもので、刀と身体を正しく使って基本となる形(技)を見せる。
関東でも数人
居合道を専門とする団体はいくつかあり、全日本居合道連盟はその一つ。同連盟では十段が最高段位。毎年、5月に審査会があり、今回は渡邊さんを含む7人が合格した。技術に加え、居合道全体への貢献度も評価対象となり、推薦される形で十段となった。渡邊さんによると、これまでに同連盟の十段取得者は数十人程度で関東でも数人しかいないという。渡邊さんの父・喜代司さんは1985年に十段になっており、親子での最高段位取得となった。
渡邊さんが居合道を始めたのは31歳の時。父が自宅そばに作った「夢想館渡邊山道場」で稽古に励んだ。87年に喜代司さんが他界した後は道場を引き継ぎ、生徒の指導にあたっている。また、渡邊さんは父が使っていた刀を受け継いで今でも使っている。
渡邊さんは「居合道によって精神面が鍛えられ、健康でいられる」と話す。さらに、「今後は十段の名に恥じないよう、稽古に励みたい」と話し、一般に知られることが少ない居合道の人口を増やせるようにしたいという。
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