かつて小学校でよく見かけた薪を背負って本を読む二宮金次郎の像を白幡台1丁目の一軒家の庭先で見つけた。小ぶりなサイズの石像で、お地蔵様のような優しい表情をたたえている。
持ち主は麻生区で自動車整備工場を営む佐藤秀男さん(75)。佐藤さんは偉人・二宮金次郎が好きで、生家のある小田原にも足を運ぶことがあるという。
「『勤勉』な金次郎さんを学んでほしい」。知人から像を譲り受け、孫たちにプレゼントしたのは20年ほど前。佐藤さんは「孫からは『本を読みながら歩いたら危ないよ』と言われてしまったよ」と笑う。
像は10年前に引き取り、現在は自宅の庭先にある。夏は強い日差しから守るためにキャップをかぶらせ、冬は寒さをしのぐために民家園で手に入れた蓑を着せている姿が印象的だ。
佐藤さん宅は白幡台小学校の通学路に位置しており、金次郎像は児童を見守る役を担っている。子どもたちの間でも有名な存在で、近所を散歩する保育園の園児の写真撮影スポットにもなっているようだ。
「家の前の道路は道幅が狭くて通学路として危ない。子どもたちのためにも一方通行にしてあげたい」。佐藤さんは、昨年から民生委員児童委員を務め、自身も地域を見守る存在に。民生委員を引き受ける前は火の用心の活動を15年間続けてきた。
金次郎と同じ優しい笑顔をたたえながら、佐藤さんは地域を見守っている。
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