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高津区版 公開:2022年2月11日 エリアトップへ

不定期連載コラム 違っているから、おもしろい!  第7回 「3.11」が生んだ石巻市の外国人との交流

公開:2022年2月11日

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「東日本大震災から1年後、東北の小さな街でお互いの文化を披露しながら交流を深め合いました」と三沢さん
「東日本大震災から1年後、東北の小さな街でお互いの文化を披露しながら交流を深め合いました」と三沢さん

 もうすぐ3月11日―。関東では、そろそろ春の気配が感じられる頃ですが、東北ではまだまだ真冬です。毎年この時期が来ると当時の東日本大震災のニュースで流れていた映像を思い起こします。雪がちらつく中、津波の爪あとのがれきを片付ける人々や避難所で不自由な暮らしをしていた方達。私もSNS等で友人たちに呼びかけて、冬物衣料やホッカイロなどを送りました。

言葉や文化は異なれど、母親の矜持は同じ!

 そんな中、知り合いの絵本関係者から「石巻市で、外国人のママたちが子どもに読み聞かせる絵本が津波で失われてしまって寂しい思いをしている、協力してもらえないか?」というお話をいただきました。そこで震災の次の年の2012年、読み聞かせのグループメンバーと共に石巻市を訪ね、市内で日本語教室を主宰する方や仙台市内で外国籍の子どもたちの学習支援をする方達と一緒に、外国につながる親子の交流会を開催しました。彼女たちの母語である中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、英語などの絵本読み聞かせを一緒にして、親子でゲームをしたり、踊ったり、彼女たちのお国自慢の料理を楽しみました。東北の小さな街でお互いの文化を披露し合いながら、その地に根ざして生活を送る女性たちとじっくり話すことができました。

 震災直後は、日本に住む外国籍の方達の多くが母国に避難するニュースを目にしましたが、彼女たちは言いました。「私たちの子どもは、日本で生まれました。あの子達にとってここは自分の国。その親である私たちも祖国には帰りません」と。そしてその後、中心メンバーで石巻市役所の外国人のための通訳者でもある中国、韓国、フィリピン、台湾出身のお母さんたちは「ハッピーママの会」という自助グループを作り、その後も私たちとの交流は続いています。違う言葉や文化を持っていても、母親としての気持ちは同じ。むしろ異なる文化をもって互いに交流することで豊かな活動を続けています。

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