市がこのほど、国指定史跡「神崎遺跡」に整備している公園に、資料館としての「ガイダンス施設」を建設することを明らかにした。神崎遺跡の説明に特化した案内施設として計画されており、今年度中の着工と完成を予定している。
神崎遺跡は弥生時代(約1800年前)の環濠集落で、18軒の住居址が発見されている。静岡県や愛知県からの外来系土器が多数発掘されたことが示す「東海地方から人々が集団で移住してきたことを示す事例」であることや、集落全体がほぼ完全な形で残っていることから2011年2月に国指定史跡に認定された。
ガイダンス施設建築費は約2億円。鉄筋コンクリート造の地上2階建てで、延床面積約360m。遺跡を学び理解するための「見る」「体験・体感する」「知る」をコンセプトにしている。
市生涯学習課によると、1階部分は「綾瀬全体の歴史の中の神崎遺跡の位置付け」を、2階は「遺跡そのものに特化した内容」をテーマに構成されるという。施設内では綾瀬史等のパネルや、実物大で再現した環濠(集落を取り囲む溝)、集落を再現した遺跡模型の展示などが行われるほか、公園全体を見渡せるバルコニーも設置される。
神崎遺跡公園の整備計画が立ち上がったのは、発掘調査が終了した2011年。遺跡を残し、かつ土地を有効に活用するため、学識経験者・市民・県文化遺産課及び職員で構成される「綾瀬市神崎遺跡保存整備計画策定委員会」を発足し、検討してきた。
保存整備計画の策定や用地購入は2012年度に終えており、今年度は施設の基本・実施設計の策定、公園の造成工事を行っている。神崎遺跡公園本工事は2015年度中に概ね完了させる予定で、公園・施設共に2016年度上半期のオープンを目指している。
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