鎌倉版 掲載号:2017年2月17日号

鎌倉と源氏物語 第14回

後深草院二条は『源氏物語』の若紫

成就院から見た鎌倉
成就院から見た鎌倉

 「武士の都」として知られる鎌倉ですが、『源氏物語』と深い関係があることはあまり知られていません。文化薫る歴史を辿ります。

 『とはずがたり』の作者である二条は後深草院の寵愛を受けたため、「後深草院二条」と呼ばれています。

 その『とはずがたり』は昭和になって発見された新しい古典です。あまりにも赤裸々に後深草院の後宮について書かれているため、世に出すのが憚られていたのでしょう。

 二条の血筋は村上源氏で、高倉天皇に仕えた源通親の曾孫、太政大臣久我通光の孫。十分、妃として入内できる生まれでした。そのため『とはずがたり』にはどのような境遇になろうとプライドの失せない強い精神性を随所に垣間見ることができます。

 二条は2歳で母と死別し、4歳で後深草院に引き取られて育ち、14歳で後宮の女性となります。後深草院が少年の頃、乳母だった二条の母に初恋の念を抱き、その思いを遂げるべく二条を引き取ったのでした。後深草院は、父帝の妃である藤壺に恋慕し、藤壺にそっくりな姪の少女若紫を引き取り育て、妻にした『源氏物語』の光源氏を模したのです。

 これほど華やかに都の文化を体現して生きた二条の鎌倉下向。その最初は「化粧坂といふ山を越えて鎌倉の方を見れば」、京の東山から見るのと違ってごちゃごちゃと見苦しく見え、だんだん侘びしくなったそうです。現在、化粧坂から鎌倉の街並みは見られませんが、成就院山門前から由比ガ浜を望んだ光景がそれに近いのではと思っています。

織田百合子
 

関連記事powered by weblio


鎌倉版のコラム最新6件

鎌倉と繋がり深い後嵯峨天皇の四人の皇子

鎌倉と源氏物語〈第20回〉

鎌倉と繋がり深い後嵯峨天皇の四人の皇子

9月8日号

鎌倉市〒の旅 vol.16

海が育んだ「鎌倉ブランド」

鎌倉のとっておき〈第28回〉

海が育んだ「鎌倉ブランド」

8月18日号

後深草院宮廷と『源氏物語』

鎌倉と源氏物語〈第19回〉

後深草院宮廷と『源氏物語』

7月28日号

鎌倉と怨霊

鎌倉のとっておき〈第27回〉

鎌倉と怨霊

7月28日号

後嵯峨天皇と『源氏物語』と鎌倉

鎌倉と源氏物語〈第18回〉

後嵯峨天皇と『源氏物語』と鎌倉

7月7日号

青蓮寺墓苑 新区画 限定販売

墓石付き完成墓地98万円~ ☎0120・514・194へ

http://www.514194.co.jp

<PR>

鎌倉版の関連リンク

あっとほーむデスク

鎌倉版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

ハンドベルコンサート

エルバ

ハンドベルコンサート

10月29日に栄区のリリス

10月29日~10月29日

鎌倉版のイベント一覧へ

最近よく読まれている記事

コラム一覧へ

鎌倉版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2017年9月8日号

お問い合わせ

外部リンク

メール版タウンニュース

ライブカフェミッシェル

タウンニュースホール

ケータイ版タウンニュース

ケータイで左のQRコードを読み取るか以下のURLを入力してください。

http://www.townnews.co.jp/m/