鎌倉 意見広告
公開日:2025.12.26
県議会令和7年第3回定例会閉会 県政報告㉘
当事者目線が形骸化していないか
神奈川県議会議員 永田まりな
県立中井やまゆり園において、利用者本人の参加を前提とする個別支援計画の作成が、適切に行われていなかったことが明らかになりました。
個別支援計画は障害福祉サービスの根幹を成すものであり、利用者の意思や希望を反映させるために不可欠なものです。にもかかわらず、面接を行って実施するアセスメントと、その後の個別支援計画作成会議に本人が参加していなかったことは県の福祉政策の根幹を揺るがす大変重い事案と受け止め、厚生常任委員会で強く指摘しました。
本県は、津久井やまゆり園で発生した悲劇的な事件を受けて「神奈川県当事者目線の障害福祉条例〜ともに生きる社会を目指して」を制定し、全国に先駆けて意思決定支援を行ってきたはずです。そうした状況にも関わらず、県直営施設においてアセスメントの不備、個別支援計画を作成する会議への本人不参加など、利用者の意思決定を軽んじるような対応が行われてきたことは、県が推進してきた当事者目線の障害福祉の根幹を揺るがす看過できない重大な事態であり、言語道断と言わざるを得ません。今一度、条例が目指す地域共生社会の実現に向けて初心に立ち返り、膿を出し切る覚悟をもって今回生じた事案への検証を行い、改めて「当事者目線」の理念の浸透をどう図っていくかを考え実践すべきです。また、今後策定される中期計画は結論ありきの議論をせず、真に当事者の心に寄り添った当事者目線の障害福祉にまい進していくことを強く求めます。2025年最後の寄稿がこのような内容になったこと残念です。2026年も誰ひとり取り残すことのない社会の実現に向けて取り組んでまいります。
永田まりな
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