厚生労働省の推計によると、団塊の世代が75歳以上となる2025年には認知症の高齢者数は約700万人。65歳以上の約4人に1人が認知症とその予備群になるといわれる。認知症の人と家族らへの支援とともに予防の取り組みを進める二宮町ではこの10月、講演会や講座が盛んに開かれている。
生涯学習センターラディアンで10日、認知症予防講演会があり、50人を超える町民が集まった。NPO認知症予防サポートセンターのアドバイザーが、認知症予防に役立つ生活習慣について説明。食事は野菜や果物、魚、抗酸化作用のあるポリフェノールなどを多く摂り、運動は有酸素運動が効果的で、早歩きのウォーキングが簡単にできてよいなどとすすめた。
作業療法士による講話もあり、「仕事や趣味、地域活動など自分にとって大事な作業をすることで健康になり、認知症予防にもつながる」と述べた。参加者は熱心に耳を傾け、終了後早速、ウォーキング講座に申し込む女性もいた。
17日には認知症サポーター養成講座がふるさとの家で開かれた。町民団体グリーンにのみやプロジェクトが主催した。町健康長寿課職員を講師に呼び、認知症が誰にでも起こり得る脳の病気であることや具体例を挙げた認知症の人への接し方、町の予防プログラムなどについて学んだ。
「認知症は昨日、今日からなるものではない。10年、20年前から脳のなかでその兆候が生じ始めるという」と同課。「他人事と思わないで、認知症に対する理解を深め、認知症にならないために若いうちから各自が取り組んでいくことが大事」と話す。
認トレと運動講座
同町は認知症予防に向けたさまざまな事業を実施している。10月28日と11月2日から30日までの月曜日に全6回の「脳いきいき講座」を開催。現在の脳機能の状態を知り、認知症に強い脳をつくるためのウォーキングについて学ぶ。10月31日には駅前町民会館で運動と認知トレーニングを組み合わせたプログラム「コグニサイズ」をとり入れた講座を開く。
両講座とも定員に若干の余裕があるという。対象は65歳以上の二宮町民。申し込み・問い合わせは同課【電話】0463・71・3311。
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