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秦野版 公開:2015年4月9日 エリアトップへ

vol.11 鵜の目鷹の目 秦野市元教育長東海大学講師 金子信夫

公開:2015年4月9日

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目肥やし

 庭に小さな畑を作り、試行錯誤で始めた家庭菜園には沢山の魅力を感じます。素人なりに時間をかけて土づくりに汗を流し、必死に作った畝(うね)に種を蒔き、水を撒いて発芽を心待ちにします。やがて子葉が日に日に成長し伸びてくる姿は頼もしく、感動的ですらあります。風雪や寒暖差を自然の試練と受け止め、降る雨に感謝できるようにもなります。手をかけ、目をかけ、気をかけると作物は素直な反応を見せてくれます。手作りの作物はとても美味しく、おすそ分けした相手の方の笑顔で喜びが何倍にもなります。

 以前、ある新聞記者の方に、雨の日も晴れの日も毎朝必ず畑に出て苗の様子や土の状態を見るのが日課になっていると話したところ、それが「目肥やし」(めごやし)です、と教えてもらい、初めて聞く言葉に驚き、嬉しくなりました。

 「稲は足音で育つ」は聞いたことがありましたが、毎日見る目にも同様な力が宿っていることに納得し、人間社会にも当てはまる素晴らしい言葉だと実感しています。

 いつもお母さんの慈愛に満ちた眼差しで見つめられている赤ちゃんは、安心して眠りにつき、スクスク成長します。お母さんは、可愛いい仕草にすぐ気づいては笑顔を返し、わずかな体調の変化にも素早く対応できます。

 毎日、児童や生徒たちへのさわやかで明るい「目肥やし」を絶やさない先生は、子どもたちの心を豊かにし、一人ひとりに合った的確な指導やアドバイスができます。

 栄養満点の「目肥やし」は、見つめる時間の長さや回数よりも、その目を持つ人の心情、人柄、品性によって熟成されるものだと思います。
 

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