こどもの国駅 地域の声でトイレ設置へ 来年度中に完成予定
横浜市はこのほど発表した2013年度予算案に、「こどもの国駅駅前トイレ整備事業費」として3000万円を計上。トイレ設置を望む地域住民らの声にこたえ、駅利用者の利便性向上を図る考えだ。完成は来年3月までを予定している。
こどもの国駅構内と隣接地にはトイレがなく、駅利用者は奈良山公園の公衆トイレや商業施設のトイレを使用しているのが現状だ。しかし、同公園のトイレは駅から離れた位置にあり、駅利用者が使うには遠い。また、商業施設のトイレは駅利用者のためではない。このような状況の中、同駅周辺では以前から、小便などの被害が相次ぎ、地域住民は困っていた。
周辺自治会では2005年から、駅利用者や地域住民の声を受け、何度も市にトイレ設置を要望。しかし、市からは「無人駅なので防犯上の問題がある」「市内他路線に比べ乗降客数が少ない」「下水道が完備されていない」などの理由で、要望が実現することはなかった。
駅利用者が急増
2000年のこどもの国線通勤線化に伴い、宅地開発やマンション建設が進む同駅周辺。市の統計調査によると、2011年度の乗車人員は約198万人。2000年度の約128万人に対し、11年間で約70万人増加している。市担当者は、トイレ設置について「これまでの要望と近年の乗降客数の増加を踏まえて検討し、決定しました」と話す。
設置場所は調整中
市は予算案可決後、来年3月までにトイレ設置を完了する予定。設置場所については現在、各関係機関と調整中だ。この整備で区内9駅のうち、トイレがないのは、こどもの国線「恩田駅」だけとなる。
奈良町連合自治会の関根宏一会長は「(トイレ設置を)求める声が多かったので、地域の要望が届いて本当に嬉しい」とした上で、設置場所については「駅利用者や地域住民にとって、一番望ましい所に新しいトイレを設置してもらいたい」としている。
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