青葉区田奈町出身の鈴木宏宜(ひろよし)さん(22)が、8月25日からスペインのセビリア地方で行われる「フェスティバル・カンテホンド・アントニオ・マイレーナ」でフラメンコギターを演奏する。日本人の出演は初めてだという。
フェスティバルは、セビリア地方マイレーナ・デ・アルコル市で、毎年8月下旬から9月上旬にかけて開催される、50年以上続く伝統行事だ。著名なフラメンコ歌手アントニオ・マイレーナに由来しており、フラメンコファンや地元の人々に人気だという。
今年、フェスティバルは現地時間8月25日から9月3日まで開催。世界で活躍するアーティストから若手までが一堂に会し、歌やダンス、ギターの演奏が繰り広げられる。現地のフラメンコスクールでギターの指導をしていた鈴木さんは、スクールの卒業生らと共に30日に出演。演奏する曲は現時点で決まっていないが、歌の伴奏やギターソロを演奏する予定だ。同フェスティバルの出演は日本人初。鈴木さんによると伝統やコネクションが重視されるローカルなフェスで外国人が演奏することは、貴重な機会だという。鈴木さんは出演に対し「フラメンコの本場の地で、自分が受け入れられたのかなと思う。オリジナリティのある演奏をしたい」と意気込む。
「内なる思いを表現」
鈴木さんは田奈小、田奈中の出身。フラメンコギタリストだった父の影響で、その音色を聴いて育つ。10歳の時に青葉台の井桁ギター教室でクラシックギターを始め、高校1年の時フラメンコギターへと転向。高校を通信制に切り替え、日夜練習に明け暮れた。
高校卒業後は「フラメンコが誕生した場所で刺激を受けたい」と、単身スペインへ。現地のフラメンコスクールに通い、劇場や教会、酒場などで演奏し、ギターの腕を磨いた。スクール卒業後は講師となり、昼間はギター指導、夜は演奏と、寝る暇もない生活。そんな活動が実を結び、今回の出演に至った。
鈴木さんにとってフラメンコギターは「自分の内なる思いをストレートに表現する手段」。フェスティバル出演後もスペインに残って経験を積むという。今後は「地元の歌い手や踊り手とのコラボレーションのほか、ソロ活動を中心にやっていきたい」と話している。
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