横浜市営地下鉄ブルーラインのあざみ野駅から新百合ヶ丘駅(川崎市麻生区)までの延伸について、横浜市は事業化を決定し、2030年の開業を目指すことを明らかにした。区間の新駅は4駅で、青葉区側は嶮山付近とすすき野付近に設置する。
延伸は1月23日に横浜市と川崎市が事業推進を合意。林文子・福田紀彦両市長が記者会見した。
両市にまたがる延伸区間は6Kmほど。あざみ野駅から嶮山付近を通過し、すすき野付近までのルートはほぼ固まっているが、そこから終点となる新百合ヶ丘駅南口付近までのルートは3案が示されている。3案は新駅の場所が異なり、「西側ルート」は白山付近、「中央ルート」は王禅寺公園付近、「東側ルート」はヨネッティー王禅寺付近を想定。両市によると、3案とも費用対効果や事業採算性が認められ、実現可能なルートだとしているが、より整備効果が高い「東側ルート」が有力と説明。両市は今後、市民への情報提供や意見を聞いた上で2019年度中に1案を選定する。
記者会見で林市長は「両市の持続的な成長、発展に向けた大変重要な路線で、早期実現に取り組んでいく」と語った。
新百合ヶ丘まで10分
11年に両市で覚書を交わし、検討を進めてきた地下鉄の延伸が決まったことで、横浜と川崎市北部、多摩地域を結ぶ広域的な鉄道ネットワークが誕生することになる。災害等による輸送障害発生時の代替経路が確保できるほか、新幹線駅である新横浜駅へのアクセス機能が強化されるなど整備効果を想定している。
両市の説明によると、延伸区間の1日あたりの需要は約8万人。あざみ野駅から新百合ヶ丘駅間は路線バスで約30分のところ、約10分に短縮できるという。
概算事業費は約1800億円。国から385億円、川崎市から215億円の補助を見込み、横浜市は一般会計から575億円、市交通局の企業債で625億円を捻出する。概ね30年程度で黒字化を見込んでいるという。
駅周辺の開発に期待
延伸に伴い、あざみ野駅は交通利便性を生かし、商業・業務・文化機能の集積を中核とする拠点づくりを行い、嶮山・すすき野付近は生活拠点としてまちづくりを進めていく方針だ。すすき野連合自治会の依藤守男会長は「通勤・通学の交通利便性が上がり、若い世帯が流入すれば、少子化などの解決にもつながる。駅周辺も開発されて、生活環境がより一層良くなるように期待している」と話している。
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