介護・看護職の慢性的な人手不足を解消しようと3月2日、緑区役所で初のジョブカフェが開かれる。区内で働く職員らが自ら仕事の魅力を語り、やりがいをPRすることで人材確保につなげたいという。
「人手が足りず、多職種連携の会議にもなかなか参加できない」――。緑区初となる介護・看護職によるジョブカフェは、ある連絡会で発せられた介護事業所代表者の一言がきっかけとなった。
人材不足、緑区でも
緑区では、在宅ケアに携わる職員や施設代表者、行政、緑区医師会などからなる在宅ケアみどりネットワークを組織し、情報交換などを行っている。人材不足を訴える切実な声は、従事者同士の”横のつながり”づくりの中で浮き彫りとなった。一般的に「過酷な仕事」とイメージされる介護職では慢性的な人材不足が問題視されており、団塊の世代が75歳以上になる2025年度には、約38万人の人手が足りなくなると推計されている。「この問題は緑区内でも切実」(同会主催者)といい、同会へはほかにも「求人誌に出しても中々応募者が現れない」「職員の高齢化が進んでいる」といった声が寄せられているという。
これを受け、同ネットワークではこの課題を区内全体で解消につなげたいとジョブカフェの企画に着手。とかく大変な仕事とイメージされがちな介護・看護職の「真の魅力」を、実際に従事する人が自らの声で発信することで、業界全体のイメージアップを図りたいと準備を進めてきた。
「資格なくても気軽に」
ジョブカフェ当日は、区内の施設や訪問看護ステーションなどで介護・医療に携わる面々が、自らの経験や仕事の魅力を、自分たちの言葉で発信するスピーチやスライドショーのほか、区内の求人情報などを集めた掲示板を設置。パンやケーキ、珈琲を用意し、カフェ形式で来場者を迎える。
同企画を進める鴨居地域ケアプラザの井上隆行さんは「資格を持っている人もそうでない人も、まずは気軽に寄っていただければ。在宅ケアの魅力を伝え、介護・医療分野に興味を持っていただくきっかけを作りたい」と話す。
「若年層へのPRも」
また、運営メンバーで自身も看護師として訪問看護に携わる大迫可奈子さん(緑区医師会)は、「今後さらに在宅でケアを受ける人口が増えることを考えても、人材確保はとても重要な課題。今後もこうした機会を設け、これから進路を決める若い世代にもこの仕事の魅力を発信していきたい」と話している。
ジョブカフェは3月2日(金)、緑区役所1階イベントスペースで開催。時間は午前11時から午後3時まで。詳細・問い合わせは緑区役所高齢・障害支援課(【電話】045・930・2311)。
緑区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|