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緑区 人物風土記

公開日:2022.02.17

鴨居小学校でおはなし会を行う「マザーグースの会」の代表を務める
上枝 舞さん
鴨居在住 45歳

好きを追及、人を笑顔に

 ○…鴨居小学校の保護者有志で、月1回のペースで絵本の読み聞かせを実施している。年に1度の「おはなし会」では、紙人形やパペット人形を使った劇を行う。企画や演出を手掛け、周りの保護者から”監督”と呼ばれ、信頼も厚い。小道具や舞台もすべて保護者の手作りだ。教室を劇場へと変え「絵本の世界を思いっきり楽しんでほしい」と意気込む。「長引くコロナ禍で、子どもたちもストレスを抱えていると思う。心を揺さぶる感動を与えられたら」と優しい笑顔を見せる。

 ○…自身も鴨居小の出身。劇で主役を演じ「人前に出て表現することの楽しさを知った」と振り返る。中高は演劇部に所属し、どっぷりとのめり込んだ。20代の頃は、小中学校を巡る文化庁の巡回公演事業で全国各地で舞台に立った。「演劇なんか見たくない」と、体育館の後方で嫌がっていた児童が、劇の最後には一番前に来て見入っていたことも。「『何か伝えられたんじゃないかな』って思うとうれしくて」と目尻を下げる。

 ○…29歳で結婚、30歳で出産。「それ以降は、子どもがお客さんでした」。絵本や歌など、笑顔を引き出そうと育児に奮闘してきた。2014年、長男の入学時にもらった同会の案内チラシ。「『これだ』と即入会しました」とにこり。「自分たちの想像以上に、子どもたちが様々な感じ方をしてくれるのが大きなやりがいです」

 ○…ららぽーと横浜内のケーキ屋で働く。ケーキの上に載っているプレートにチョコレートで絵を描くと”小さな常連さん”が「また描いて」と満面の笑顔を見せてくれる。モットーは「人を笑顔にすること」だという。「おはなし会を様々な場所で行ってみたい」と今後の夢を描く。笑顔が各地で咲きそうだ。

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